矯正歯科について
当院では、矯正歯科を通して「患者さん一人ひとりがきれいな歯並び、良い噛み合わせ、美しい口元を得ることで、末長くご自身の歯で生活ができる笑顔で健康的な人生」のサポートができればと考えています。
良い歯並びは虫歯や歯周病の予防にもつながるため、矯正歯科を受けることで健康的な歯と一生お付き合いしていただく喜びを実感していただければ幸いです。
不正咬合の種類
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出っ歯(上顎前突)
いわゆる「出っ歯」として知られている症例です。遺伝的要因と後天的要因に分かれます。特に後天的要因としては、幼年期に指しゃぶりが続いたり、前歯を舌で押す癖があったりするとリスクが高まります。
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受け口
(下顎前突・反対咬合)反対咬合は下顎が上顎より前、もしくは下の前歯が上の前歯より前に出ている状態です。「受け口」とも呼ばれています。原因としては、遺伝的要因や指しゃぶり、口呼吸などが挙げられます。
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乱杭歯(叢生)
歯の生え揃うスペースを確保できず、バラバラに生えている状態です。八重歯も叢生の一種となります。かみ合わせのバランスが悪く、汚れも溜まりやすいので矯正歯科が特に必要となる症例です。
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すきっ歯
(空隙歯列・正中離開)顎が大きい、もしくは歯が小さいと歯と歯の間に隙間が生じます。これが空隙歯列(すきっ歯)と呼ばれている状態です。また、前歯2本に隙間空いているのを「正中離開」と言います。
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開咬
奥歯で噛んでいるのにも関わらず、上下の前歯に隙間が生まれている状態を開咬と呼びます。ぽかんと口を開けた状態になりやすく、奥歯に過度な力がかかるので早期に改善する必要があります。
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過蓋咬合
上の歯が下の歯にほとんど覆いかぶさっている状態です。かみ合わせが深すぎるため、歯ぎしり、食いしばり、顎関節症などの発症リスクが高まります。
小児矯正
小児矯正の大きなメリットが、顎の成長スピードをコントロールしながら治療を行えるところです。乳歯が生えている時期は骨が柔らかいため、痛みや抜歯するリスクをできるだけ減らしながら、正しい歯の状態へ動かすことができます。美しい歯並びは、見た目だけでなく歯磨きのしやすさも向上するため、適切なケアができることで虫歯や歯周病の予防効果にもつながります。噛み合わせも正しくなるので、発音の支障や消化不良などの改善にも効果的です。
当院では矯正歯科に加えて、正しいブラッシングをアドバイスするホームケア指導や、口腔内の環境を改善するための口腔周囲筋トレーニングなど、お子様のお口の状態に合わせたケアを積極的にご案内しています。
小児矯正のメリット・デメリット
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メリット
- 歯が動きやすくて矯正の効果が出やすいので、一般的な大人の矯正と比べると仕上がりが美しくなります
- 成長期は顎が発達段階なので、健全な成長を促すことによって抜歯をする必要がなくなる場合も多くみられます
- 歯が動きやすくて矯正の効果が出やすいので、治療工程が少なくて済み、治療費が抑えられる場合もあります
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デメリット
- 保険診療ではないので、治療費が高くなります
当院はお子さんの歯の状態を考慮して治療開始時期をご提案します
永久歯が生えそろうのは、7番目の奥歯(12歳臼歯)が生えてきたタイミング。一般的には12歳ぐらい、中学生に入学するぐらいの時期です。たまに、6番目の奥歯(6歳臼歯)までしか生えていない、小学生の段階で矯正歯科が終了したという人も見かけますが、そのような状態で矯正歯科を終了してしまっても、あとで生えてくる12歳臼歯がキレイに生えてくれるとは限りません。むしろ、正しい位置に生えてきてくれる方が稀です。いくら早く治療を開始して歯をきれいに並べても、あとで生えてきた歯が、うまく並んで生えてきてくれなければ、もう一度並べ直さなくてはいけません。もちろん、そういったリスクを加味してでも、早く始めた方がいいケースもありますので、一概に早期の治療は無駄とも言い切れません。当院では、お子様の苦痛、労力と金銭の出費が最小限になるよう、適切な治療開始時期をご提案させていただいております。
小児矯正の治療法
床矯正
床矯正とは、レジンでできた床にネジやワイヤーなどが埋め込まれた矯正装置を使う治療法です。入れ歯のような見た目で、歯列にブラケットとワイヤーを取り付けるワイヤー矯正とは、見た目も治療目的も大きく異なります。
治療期間 | 1ヵ月~6ヵ月 |
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回数 | 5回~20回 |
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メリット
- お手入れが簡単にできます
- 食事がしやすいでです
- 治療に伴う痛みがあまりありません
- ワイヤー矯正よりも費用が安くなります
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デメリット
- 保険診療ではないので、治療費が高くなります
- 装着時間を自分で管理しなければいけません
- 発音しにくくなります
- 異物感や違和感が大きいです
成人矯正
歯列矯正は、子どもだけの治療ではありません。当院では歯列矯正に年齢制限を設けず、成人であっても症例やライフスタイルに合わせた治療の提案を行っています。歯並びが良くなるとブラッシングがしやすくなり、磨き残しも減るため虫歯や歯周病のリスクも軽減されます。健康的な口腔環境の維持のためにも、歯並びに悩んでいる方は矯正歯科をご検討ください。今からでも遅すぎることはありません。
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メリット
- 大人の場合はすでに永久歯なので、矯正歯科をすぐにスタートできます
- 治療期間や目的、費用などを考慮し、自分の意志で矯正装置や治療法を選べるため、モチベーションを維持しやすいです
- 歯並びが整い、噛み合わせの機能が向上することで、健康面や美容面でエイジングケア効果を得られます
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デメリット
- 自費診療のため費用がかかります
- 歯が動きにくく、大きく動かす矯正が難しかったり、スピードが遅くなったりする傾向があります
- 長期的な変化によって後戻りを起こす可能性があります
成人矯正の治療法
金属ブラケット
(メタルブラケット)
昔から利用される一般的な矯正装置が、歯の表側に装着する金属ブラケットです。金属製なので様々な症状に対応できますが、色が目立つ特徴があります。他の矯正装置と比べると、料金が安価なのも特徴の一つです。
治療期間 | 1年~2年6ヵ月 |
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回数 | 20回~50回 |
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メリット
- 表側の矯正歯科は様々な症例に適応することができます
- 他の矯正装置に比べると安価でできます
- 金属で出来ているため丈夫です
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デメリット
- 保険診療ではないので、治療費が高くなります
- 銀色のため目立ちます
- 金属アレルギーがある方はできません
セラミックブラケット
矯正器具を目立たせたくない方は、セラミックブラケットがおすすめです。ガラスのような透明感があるため、金属ブラケットのように目立つことはありません。ただし、金属ブラケットと比べると料金が高額になります。
治療期間 | 1年~2年6ヵ月 |
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回数 | 20回~50回 |
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メリット
- ガラスのような透明感があります
- アレルギーになりにくいです
- 目立ちにくいです
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デメリット
- 保険診療ではないので、治療費が高くなります
- 費用がメタルブラケットに比べると少し高額になってしまいます
- メタルブラケットに比べ、少し強度が弱いです
部分的な矯正(MTM)
部分矯正とは、歯並びの一部分をピンポイントで矯正する矯正方法です。歯が1本だけ傾いていたり、1本だけ歪んでいるなどの悩みを抱えている方におすすめです。ただし、症例によっては全体矯正を行わなければいけないケースもあります。
治療期間 | 2ヵ月~10ヵ月 |
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回数 | 4回~20回 |
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メリット
- 低コストで安心でお作りできます
- 気になる部分を治すことができます
- 短期間で治療できます
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デメリット
- 保険診療ではないので、治療費が高くなります
- 症例によっては適応できない場合があります
- 健康な歯を削る可能性があります
- 全矯正よりも仕上りが見劣る場合があります
料金
小児矯正
模型診断 | ¥5,500(税込み) |
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調整料(1ヵ月ごと) | ¥5,500(税込み) |
床矯正 | ¥88,000~¥275,000(税込み) |
成人矯正
模型診断 | ¥5,500(税込み) |
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調整料(1ヵ月ごと) | ¥5,500(税込み) |
メタルブラケット (上下とも装着した場合) |
¥550,000(税込み) |
メタルブラケット (上・下どちらか片方のみ) |
¥330,000(税込み) |
セラミックブラケット (上下とも装着した場合) |
¥605,000(税込み) |
セラミックブラケット (上・下どちらか片方のみ) |
¥352,000(税込み) |